東京都江戸川区西小岩3丁目32番11号 小岩ニューハイツ302
(小岩駅北口3分)
相続・登記のお問合せ
亡くなった人の戸籍謄本(出生から死亡までのすべての戸籍)の取り方
「死亡した人の戸籍謄本は、どうすれば取れますか?」
「亡くなった人の戸籍謄本の取り方は?」
「亡くなった人の戸籍謄本は出生から死亡までのすべての戸籍が必要ですか?」
「出生から死亡までの戸籍謄本を取るにはどうすればいい?」
亡くなった人の戸籍謄本は取得できますが「誰が、どのように手続きすれば、死亡した人の戸籍謄本を取れるのか」が重要で、知りたいポイントですね。
相続手続きに亡くなった人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本が、なぜ必要なのか、その理由についても、ご説明して行きます。
・相続人調査・相続人確定と死亡した人の戸籍謄本
相続人調査をして相続人を確定するためには死亡した人の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本の全ての戸籍を集める必要があります。
・なぜ出生から死亡までの戸籍謄本を取る必要がある?
亡くなった人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本が必要な理由は亡くなった人の相続人を調査して相続人を確定するためです。
生まれてから亡くなるまでの間、いつ身分事項(婚姻・離婚・養子縁組など)に変動があったかは、出生から死亡までのすべての連続した戸籍謄本を集めて調査しないと証明できないからです。
そこで、法定相続人の調査・確定をするために、死亡した人の死亡時の戸籍謄本だけでなく、出生にさかのぼって改製原戸籍謄本、除籍謄本を取り寄せる必要があるのです。
・出生から死亡までの戸籍謄本の取り方
相続人を確定するために、亡くなった人の死亡の記載がある戸籍謄本または除籍謄本を取り寄せて戸籍記載事項を読んで、その前の改製原戸籍謄本、除籍謄本の本籍地、戸主などを読み解いて、一つずつ順番に戸籍を遡って、本籍地の市区町村役場に請求して戸籍謄本を集めるのです。
戸籍謄本に記載された身分事項(婚姻、離婚等)、転籍などの戸籍記載事項をよく見て、その戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本が作成された時期を調査して、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を取得して相続人を確定しましょう。
➡ 親の家・土地の相続・名義変更 はこちら
(東京都江戸川区の秀都司法書士事務所)
・亡くなった親の出生から死亡までの戸籍謄本の取り方
亡くなった親の相続手続きをするとき、子供は直系親族なので、亡くなった親の出生から死亡までの戸籍謄本を取れます。
亡くなった親の出生から死亡までの戸籍謄本とは、死亡時の戸籍謄本だけでなく、改製原戸籍・除籍謄本を含む、出生時からの全ての戸籍の謄本のことです。
子供は、どのようにすれば、死亡した親の出生からの戸籍謄本を取れるのでしょうか?
亡くなった親の出生から死亡までの戸籍謄本の取り方は、まず、亡くなった親の死亡時の戸籍謄本を取ることから始めましょう。
亡くなった親の死亡時の戸籍謄本の取り方は、申請者となる子供の戸籍謄本・住民票・身分証明書・印鑑等をそろえてから、親の死亡時の本籍地の市区町村役場に出向くか又は郵送で戸籍謄本を請求するかどちらかです。
親の死亡時の戸籍謄本が取れたら、次に、その一つ前の本籍地と戸籍筆頭者を確認して、従前の本籍地の市区町村役場へ出向くか郵送で改製原戸籍や除籍謄本を請求します。
このように、死んだ親の戸籍を一つ一つさかのぼって取得するという方法で、出生時の戸籍謄本までたどりつくというやり方で、出生から死亡までの全ての戸籍謄本を取得するのです。
親の本籍地が一か所ということは少なく、何か所もの市区町村役場へ、何度も何度も、親の戸籍謄本を請求しなければ、出生からの戸籍謄本がそろわないこともあるのです。
相続手続き先によっては、親の出生から死亡までの戸籍謄本以外に、親の戸籍の附票等の書類が必要な場合もあるので、手続き先に確認してから戸籍を取り寄せましょう。
相続の手続きによって、親の死亡時の戸籍謄本だけ提出すれば良い場合と、親の出生から死亡までの全ての戸籍謄本が必要な場合があります。
相続手続きを行う役所や金融機関に確認してから、手続きに必要な戸籍謄本を取りましょう。
・相続に必要な戸籍謄本
相続人の戸籍謄本も相続の手続きに必要な戸籍謄本です。
婚姻などにより新戸籍が編製されているときは、法定相続人である子供・親・兄弟姉妹の戸籍は被相続人とは別に作成されているので別途、各相続人の本籍地の市区町村役場から取り寄せる必要があります。
・戸籍謄本と本籍
戸籍謄本は本籍地の役所で取ります。
住所地の役所では戸籍謄本は取得できないので注意しましょう。
被相続人の本籍地は、出生の際の本籍、婚姻後の本籍、転籍後の本籍、死亡時の本籍などで本籍地が異なることがあります。
昔の本籍地は、現在の地名と異なっていることがあるので注意しましょう。
昔の本籍が町や村になっていても、市町村合併により、新設された市役所に昔の戸籍謄本を請求することも珍しくありません。
出生から死亡までの被相続人の戸籍謄本を取得したいときは、請求する市区町村役場がどこになるのか注意しましょう。
・戸籍謄本の必要部数と戸籍謄本の料金
相続手続きで戸籍謄本の提出先が何カ所になるか確認して、必要部数を取り寄せておきましょう。
法務局、金融機関、税務署などに提出する戸籍謄本の通数を確認してから、亡くなった人の戸籍謄本を集めましょう。
出生から死亡までの戸籍謄本の通数が多いときは、市区町村役場の料金(手数料)の金額がいくらになるのか分からないので、小為替を多めに入れておくと良いでしょう。
たとえば亡くなった人の改製原戸籍1通を取得するつもりで、役所に750円の小為替1通を送ったら、実は、その役所で取得すべき戸籍が除籍謄本1通と改製原戸籍1通だったときは、発行手数料に充てる小為替が不足することがあるので注意しましょう。
・戸籍謄本の有効期限
相続手続き先によっては戸籍謄本の有効期限があるので確認しておきましょう。
たとえば相続手続き前3カ月以内に取った戸籍謄本に限るなど有効期間が定められていることがあります。
また相続人が被相続人の死亡を知った後3カ月以内の期間に手続きを要するものとして相続放棄の手続きがあります。
・戸籍謄本は郵送でも取れる?
本籍地と戸籍筆頭者が分かっていれば、郵送で、本籍地の市区町村役場から戸籍謄本を取り寄せることができます。
本籍地の役所に出向かなくても、郵送で戸籍謄本を取れるのは助かりますが、注意しなければいけない点があります。
郵送で戸籍謄本を取り寄せる時は、市区町村役場に郵送する戸籍証明書等請求書に、本籍地・戸籍筆頭者・必要な人(亡くなった被相続人)を正確に書いて、郵送で申請しないと、戸籍謄本を交付してくれません。
戸籍謄本が必要な人(死亡した人)と請求者(取得する人)の関係を証明する戸籍謄本のコピーや、請求者の身分証明書のコピーも同封する必要があるので注意しましょう。
戸籍謄本請求書に記載する「戸籍謄本等の使用目的」の欄には相続手続と記載して、必要な戸籍謄本等の欄には、亡くなった被相続人の出生から死亡までの戸籍(出生に遡る戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本)と記載しましょう。
そして、郵送で戸籍謄本を請求する時は、戸籍謄本の交付手数料は小為替を同封して納付します。
返信用封筒と戸籍謄本の郵送料分の郵便切手も同封する必要があります。
このように、戸籍謄本は郵送でも取れますが、きちんとした手続きを踏まないと、本籍地の市区町村役場は交付してくれませんので、十分注意しましょう。
・戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)の請求
相続手続きに必要な被相続人の戸籍等を、戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本などと必要な戸籍謄本の種類を特定して請求しましょう。戸籍謄本とはコンピューター化された役所においては戸籍全部事項証明書のことを指します。
・法務局の相続登記に必要な戸籍謄本
あなたが不動産を相続したときは、法務局で相続登記をする必要があります。
相続登記とは、被相続人から相続人へ、土地や家屋の名義を変更する手続きのことです。
法務局で相続登記・不動産名義変更をするときは、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(連続した全ての戸籍)を集めて法務局に提出する必要があります。
まず、被相続人の死亡時の本籍地の市区町村役場から、死亡の記載がある戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取得します。
そして、次に、改製原戸籍や除籍謄本を取得します。
戸籍の様式の改正や、転籍、婚姻などによって、被相続人の出生からの戸籍謄本は何通にもなることが多いです。
自分で取得できないときは、法務局の相続登記を依頼する司法書士に、出生からの戸籍謄本の取り寄せも依頼することをおすすめします。
司法書士は、法務局の相続登記の専門家なので、あなたの代理人として、法務局に提出すべき戸籍謄本を取得してくれます。
相続の戸籍謄本の見方、相続に必要な出生からの戸籍謄本の取り寄せについて、以下、ご説明しましょう。
相続手続きで、亡くなった親の出生からの戸籍謄本を取得する時などの参考にしてください。
法務局に提出する出生からの戸籍謄本
秀都司法書士事務所(東京都・江戸川区)
相続した不動産の名義変更(法務局の相続登記)に必要な戸籍謄本の取り寄せ
相続の手続き、不動産の相続の登記には、出生から死亡までの戸籍謄本が必要です。
①戸籍謄本には本籍が同じ家族が記載されています。
戸籍謄本を取りたいときは本籍地と戸籍筆頭者の氏名が正確に分からないと取得できません。
出生した子どもは親の戸籍に入ります。
そこで、この時点で取る戸籍謄本は親を筆頭者とする戸籍謄本です。
被相続人の親の戸籍謄本を取りますから、出生地から戸籍謄本を取り寄せることも少なくありません。
被相続人が結婚している場合は結婚前の戸籍謄本ということになり、結婚後に名字を変更しているときは旧姓の戸籍謄本ということになります。
②結婚した子は父または母の戸籍から抜けて(除籍)、別の戸籍(新戸籍)を作ります。
戸籍から抜けることを除籍といいます。
結婚すると自分または配偶者を戸籍必聴者とする戸籍を作ります。
そこで、それ以後に取る戸籍謄本は自分または配偶者を筆頭者とする戸籍謄本です。
③戸籍は、昭和の時代に改製され改製原戸籍となったものがあります。
改製以前の戸籍は戸主が記載され、三代にわたる祖父、祖母、親、子、孫などが記載されていました。
ですが、改製された後の戸籍謄本には、親と子どもが記載されている事が多いのです。
また、平成になった後も改製されたため改製原戸籍があります。
この場合もコンピューター移行に伴う改製原戸籍を取ります。
④このように戸籍は出生から死亡までの間に、いくつも存在します。
転籍している時は転籍前の戸籍謄本も必要となります。
そこで、亡くなった人の相続人を調査して確定するためには、被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍を調査する必要があるのです。
従前戸籍は手書きのこともあり、古い市区町村名(市区町村合併前の市区町村名)で記載されていることも多いので、従前戸籍の読み方、請求先が分かりにくいこともあります。
古い戸籍謄本である改製原戸籍謄本、除籍謄本などは、当時の本籍地の役所で取得します。
ところが、たとえば、古い戸籍謄本に東京市〇郡〇村〇番地などという旧住所が記載されていると、現在のどこの住所を指しているのか分からないことが多いのです。
旧住所から新住所を調べることも死亡者の戸籍謄本の取り寄せに必要な作業となります。
手間がかかるので戸籍謄本の取り寄せを中止してしまう相続人の方も多いようです。
⑤被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本の取り方
→それぞれの本籍地の役所に対して、戸主・戸籍筆頭者を特定した上で、相続に必要な戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本をそろえる必要があります。
相続人が相続に必要な戸籍謄本をとり寄せる時は被相続人と相続人の関係が分かる戸籍謄本コピー全てを同封すれば郵送で戸籍謄本を請求することもできます。
郵送で戸籍謄本を取る時のポイントは、身分証明書コピー、手数料に相当する小為替なども戸籍謄本の請求書と一緒に同封する必要があるということです。
⑥このように戸籍謄本の見方を知って、戸籍謄本の請求書、添付書類をそろえてから、相続に必要な戸籍謄本を請求するという手続きの流れになりますから、相続に必要な出生から死亡までの全ての戸籍謄本をそろえるのは難しいと言われているのです。
戸籍に死亡が反映される日数と死亡届の提出
・死亡届は、いつまでに提出する?
死亡届は、亡くなってから7日以内に、死亡者の死亡地の市役所・区役所または
亡くなった人の本籍地の市区町村役場に提出します。手数料はかかりません。
・戸籍謄本に死亡が反映されるのは、いつ?
市区町村役場に死亡届を提出してから約1週間から10日前後で死亡者の戸籍に死亡した旨が記載され、戸籍謄本に死亡の事実が反映されます。死亡した人は戸籍から除籍されます。除籍とは戸籍から除かれることです。
・相続に必要な死亡者の戸籍謄本は、いつ取れる?
死んだ人の戸籍に死亡の事実が記載された後、死亡が反映された故人の戸籍謄本または除籍謄本を取ることができます。
この戸籍謄本、除籍謄本が故人の死亡を証明する戸籍謄本等となり相続の手続きに提出すべき死亡者の戸籍謄本等となります。
①市区町村役場(区役所、市役所、町役場、村役場)の戸籍謄本発行手数料は、いくら?
書類の種類 | 手数料の額 |
戸籍謄本 | 1通450円 |
改製原戸籍謄本 | 1通750円 |
除籍謄本 | 1通750円 |
戸籍の附票 | 1通300円 |
郵送で戸籍を取り寄せる場合の費用
①市区町村役場の手数料
・戸籍謄本・・・1通450円
・除籍謄本・・・1通750円
・改製原戸籍・・・1通750円
(例)
死亡時の除籍謄本1通、改製原戸籍2通、出生時の除籍謄本1通の場合に市区町村役場に支払う戸籍謄本等発行の手数料は3000円となります。
亡くなった人の出生時期、死亡時期、戸籍の改製時期、戸主の変更時期などにより戸籍謄本等の通数、手数料は異なります。
②郵送費➡戸籍謄本請求書の発送分の郵送料、戸籍謄本の返送分の郵送料
③郵便局の定額小為替の発行手数料➡1通100円
④専門家に戸籍謄本の取り寄せを依頼する場合の手数料
■郵送で戸籍を請求するときの手数料(注意事項)
出生から死亡までの戸籍を請求する場合は、相続に必要な戸籍が全部で何通あるのか分かりません。
そこで、手数料が不足することがないように少し多めに手数料に相当する郵便小為替を同封して請求しましょう。
手数料が不足している場合は市区町村役場の戸籍課から「手数料が〇〇円不足していますから郵送してください。」という連絡が来ます。
不足している手数料を納付しないと戸籍謄本を返送してもらえませんから相続手続きを急いでいるので戸籍謄本を至急集めたい時は手数料の金額に注意しましょう。
郵送で戸籍謄本を取り寄せるとき、どんな書類が必要なの?
・次の書類を同封して、本籍地の市区町村役場へ郵送すれば、郵送で相続の戸籍謄本を取り寄せできます。
①戸籍謄本等交付請求書
(注意事項)
・交付請求書には、適宜、戸籍謄本等の請求者、本籍、戸籍筆頭者、戸籍謄本の使用目的、請求者との関係、請求理由などを記載します。
・取得したいのが、戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本なのか記載します。
・本籍、戸籍筆頭者などを正確に記載します。
・戸籍謄本の取得理由として、相続による不動産名義変更などの内容を記載します。
②戸籍謄本は誰でも取得できるわけではないので、必要に応じて、請求者との関係を証明する書類の写しを同封します。
③本人確認書類の写し(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード等)を同封します。
④戸籍謄本等の手数料を同封します。(郵便小為替で支払う)
⑤戸籍謄本等の返信用封筒を同封します。
死亡した人(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本は、なぜ必要なの?
相続人を確定するためには、出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本が必要なのです。
・ある人が、出生して実親の戸籍に入っていたけれど、養子縁組したとします。
養子縁組するとその人は実親の戸籍を抜けて養親の戸籍に入ります。
この人が亡くなった時の相続人調査の際は、出生から養子縁組前の相続人の調査は、養子縁組前の戸籍謄本を取り寄せないと調査できません。
・ある人が、結婚して、配偶者・夫の戸籍に入っていたけれど、離婚したとします。
離婚するとその人は配偶者・夫の戸籍を抜けます。
この人が亡くなった時の相続人調査の際は、婚姻していた間の相続人の調査は、婚姻中の戸籍謄本を取り寄せないと調査できません。
・ある人、男性が、子を認知したとします。
その後、この人が本籍地を移して新戸籍を編製すると、子を認知したという身分事項は転籍後の戸籍謄本には記載されません。
この人が亡くなった時の相続人調査の際は、こどもを婚姻して認知していたかもしれないという身分事項は出生から死亡までのすべての戸籍謄本を取り寄せないと調査できません。
亡くなった人の除籍謄本の取り方
「亡くなった人の除籍謄本はどこで取る?」
除籍謄本とは、その戸籍に記載されている人が誰もいなくなった戸籍の謄本のことです。
除籍謄本は、在籍している人がなくなって除籍された当時の市区町村役場に保管されています。
除籍謄本を取りたい時は、除籍された当時の市区町村役場に請求して取ることになります。
在籍していた人が除籍されるのは婚姻、離婚、養子縁組、転籍などの届け出があった時です。
亡くなった人の除籍謄本の取り方のポイントは、いつ、どこの本籍地で除籍されたのか調べることです。
■戸籍謄本の見方・注意点とは
戸籍謄本を見る時は戸籍が作成された時代によって戸籍に記載されている事項が異なることに注意して見ましょう。
戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)は筆頭者ごとに編成されていますが昔の戸籍は戸主単位で作成されていますからこの違いを意識して見ないと相続人調査がやりにくいのです。。
改製原戸籍に記載されている身分事項が改製された戸籍謄本に記載されているとは限りません。
とくに次の事項は戸籍謄本を見る時に見落としがちですから注意して見ましょう。
①認知事項
・戸籍謄本には子の認知が記載されていることがあります。
認知されると被相続人の相続人になります。
戸籍謄本に認知された子の氏名、認知した日付が記載されていることがあるので注意して見ましょう。
手書きの戸籍は見方が難しいので気を付けて見てください。
②相続人の廃除事項
・被相続人が相続人を廃除した時は戸籍謄本に記載されます。
廃除されると相続人でなくなります。
戸籍謄本の種類を知っていると死亡した人の出生からの戸籍謄本を取得し易いです。
戸籍謄本を請求して取得したい時は、戸籍謄本の種類を理解してから請求しましょう。
・戸籍謄本(こせきとうほん)
・戸籍全部事項証明書(こせきぜんぶじこうしょうめいしょ)
➡死亡による相続手続きに必要なのは戸籍謄本です。戸籍謄本とは、本籍地・筆頭者が同じ戸籍に記載されている人全員の身分事項を記載したものです。戸籍謄本には亡くなった人の相続人確定に必要な情報が記載されています。
・戸籍抄本(こせきしょうほん)
・戸籍個人事項証明書(こせきこじんじこうしょうめいしょ)
➡戸籍抄本とは、本籍地・筆頭者が同じ戸籍に記載されている一部の人の身分事項を記載したものです。戸籍抄本を取得しても相続人を確定することはできません。
・改製原戸籍謄本(かいせいげんこせきとうほん)
➡改製原戸籍とは、戸籍事務のコンピューター化、戸籍の様式の改製により閉鎖された戸籍謄本のことをいいます。
・除籍謄本(じょせきとうほん)
➡除籍謄本とは、転籍(本籍地の移動)、全員の死亡などによりその戸籍に誰もいなくなり閉鎖された戸籍謄本のことをいいます。
戸籍謄本の様式
戸籍謄本の様式は次のようになります。
それぞれの戸籍謄本の様式を知って、必要な相続人調査を行い、相続に必要な戸籍謄本を取得して、相続人を確定してください。
①明治5年式戸籍
現在この戸籍謄本等は取得できません。
②明治19年式戸籍
この戸籍謄本等は現在取得できる最も古い戸籍謄本です。
③明治31年式戸籍
この戸籍謄本等も取得できます。
④大正4年式戸籍
この戸籍謄本等も取得できます。
⑤昭和23年式戸籍
この戸籍謄本等も取得できます。
相続順位・相続権がある相続人を戸籍謄本で調査しましょう。
相続が発生した時、亡くなった人(被相続人)の相続人調査をしたら、配偶者、子ども、孫、親、兄弟、甥、姪など様々な親族がいることが分かったとします。
その親族の中で、優先的に誰に相続権があるのでしょうか?
民法は、相続する順位・相続権の順位を定めています。
相続順位 | 親族 |
第1順位 | 配偶者と子 |
第2順位 | 配偶者と親 |
第3順位 | 配偶者と兄弟姉妹 |
相続順位が優先する相続人を調査して確定するために必要な書類が戸籍謄本なのです。
被相続人の改製原戸籍、除籍謄本を調査していると、法定相続人以外の人も同じ戸籍に記載されていることがあります。
なぜかというと、古くは、本家の戸主の戸籍に分家の人が入籍していたからです。
相続に必要な戸籍を、誰が相続人になるのかケースごとに、具体例で見てみましょう。
相続に必要な戸籍は、相続人の特定に必要な戸籍謄本なので、法定相続人ごとに戸籍謄本の種類・内容が変わりますから注意して取り寄せましょう。
・法定相続人が被相続人の配偶者の場合の戸籍謄本➡被相続人の配偶者は、被相続人の死亡の際の戸籍謄本に記載されています。
・法定相続人が被相続人の子の場合の戸籍謄本➡被相続人の子は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本のどこかに記載されています。
・被相続人の子の戸籍謄本➡相続権がある子の戸籍謄本も必要です。
・被相続人の子の戸籍謄本(死亡している時)➡相続権がある子の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本も必要です。
・被相続人の孫の戸籍謄本➡相続権がある子が被相続人よりも先に死亡している場合は、代襲相続人(被相続人の子の相続権を代襲する)となる孫の戸籍謄本も必要です。
・法定相続人が被相続人の親の場合の戸籍謄本➡被相続人の親は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本のいずれかに記載されています。
・被相続人の親の戸籍謄本➡相続権がある親の戸籍謄本も必要です。
・被相続人の親の戸籍謄本(死亡している時)➡相続権がある親の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本も必要です。
・法定相続人が被相続人の兄弟姉妹の場合の戸籍謄本➡被相続人の兄弟姉妹は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本の内のどれかに記載されています。
・被相続人の兄弟姉妹の戸籍謄本➡相続権がある兄弟姉妹の戸籍謄本も必要です。
・被相続人の兄弟姉妹の戸籍謄本(死亡している時)➡相続権がある兄弟姉妹の出生から死亡までの戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除籍謄本も必要です。
・法定相続人が被相続人の甥・姪の場合の戸籍謄本➡相続権がある被相続人の甥・姪の戸籍謄本も必要です。
相続手続きで戸籍謄本が必要な場合
・相続登記(不動産の名義変更)➡法務局に戸籍謄本を提出して不動産登記の名義を変更します。
・相続放棄(借金相続放棄)➡家庭裁判所に戸籍謄本を提出して相続開始を知った後3カ月以内に手続きを要します。
・自動車の名義変更➡陸運局に戸籍謄本を提出して車の名義変更手続きをします。
・相続税の申告➡税務署に戸籍謄本を提出して相続開始を知った後10カ月以内に手続きを要します。
相続の登記(法務局)に必要な戸籍謄本
①法定相続による相続の登記・名義変更
・被相続人の権利書(登記済証・登記識別情報通知)
・被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本
・被相続人の戸籍の附票、本籍を記載した住民票で、登記簿の住所・氏名と連続したもの
・相続不動産の固定資産評価証明書
・相続人全員の戸籍謄本、本籍を記載した住民票
②遺産分割協議による相続の登記・名義変更
・遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・被相続人の権利書(登記済証・登記識別情報通知)
・被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本
・被相続人の戸籍の附票、本籍を記載した住民票で、登記簿の住所・氏名と連続したもの
・相続不動産の固定資産評価証明書
・相続人全員の戸籍謄本、本籍を記載した住民票
亡くなった人の戸籍謄本の取り寄せを頼める専門家
死亡した人の出生からの戸籍謄本を集めることが自分でできない時は、相続の専門家に相談しましょう。
専門家に依頼する時は実費以外にかかる費用(行政書士の手数料・司法書士の手数料)を確認しましょう。
依頼できる業務 | 行政書士 | 司法書士 |
戸籍謄本の取り寄せ | 〇 | 〇 |
戸籍の附票の取り寄せ | 〇 | 〇 |
土地・家の相続名義変更 | × | 〇 |
〇は代行可能
×は代行不可能
・行政書士は、戸籍謄本は取得できますが、相続による不動産名義変更を代行できません。
・そこで、相続による不動産名義変更をしたい場合は、司法書士に、戸籍謄本の代行取得と相続による不動産名義変更の代行を、まとめて依頼する方が、費用総額が安くなります。
・専門家ごとに代行できる業務が違いますので、ご注意ください。
相続の登記に必要な戸籍謄本は司法書士に取り寄せを依頼できる
遠方の区役所・市役所・町役場などから昔の戸籍謄本を取り寄せたい時は、司法書士に取り寄せ代行を依頼すると迅速に不動産の相続の登記ができます。
不動産の相続に必要な出生からの戸籍謄本の取り寄せは、江戸川区の秀都司法書士事務所にご相談・ご依頼ください。
相続の登記手続きの内おまかせコースなら、相続に必要な戸籍謄本(被相続人の出生からの戸籍謄本)の取り寄せも司法書士が行うので、行政書士に戸籍謄本の取り寄せを依頼して司法書士に相続の登記だけを依頼するよりも、不動産の相続にかかる費用が安くなります。
戸籍謄本の取り寄せ代行(手続きの流れ)
①戸籍謄本の取り寄せ代行を検討
相続した不動産(土地・家)の名義変更(相続登記)の手続きと一緒に、戸籍謄本の取り寄せをご依頼いただくと、おまかせコースの場合は亡くなった人の戸籍謄本の取り寄せもセットになっているので費用の面でお得です。
②事務所で戸籍謄本の取り寄せ代行を相談
ご依頼者(相続人)は、次の書類等を用意して、当事務所に相談に来てください。
・ご依頼者(相続人)の戸籍謄本
・ご依頼者(相続人)の住民票(本籍の記載入り)
・ご依頼者(相続人)の印鑑
・ご依頼者(相続人)の運転免許証または健康保険証
③戸籍謄本の取り寄せ代行を依頼
司法書士へ戸籍謄本の代行取得を依頼する旨の「委任状」に、署名・押印いただきます。
④着手金のお支払い
この時点で着手金として、戸籍謄本の役所実費・郵送費・司法書士の取得代行報酬をいただいております。
⑤相続した土地・家の名義変更の依頼
相続した不動産の相続登記と一緒にご依頼いただいた場合は、戸籍謄本以外の必要書類も、一緒に取り寄せいたします。
⑥当事務所で出生までの戸籍謄本の取得を代行
⑦戸籍謄本の取得の完了
被相続人の戸籍謄本が取得できたら、ご依頼者に連絡いたしますので、費用の精算を行います。
相続した不動産の相続登記の手続きと一緒にご依頼いただいた場合は、戸籍謄本以外の必要書類の取り寄せを引き続き行います。
⑧相続した土地・家の相続登記の手続き
相続した不動産(土地・家)の名義変更(相続登記)の手続きで、法務局に戸籍謄本を提出いたします。
法務局から亡くなった人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本を戻してもらう手続きをして、名義変更の完了後に、ご依頼者に亡くなった人の戸籍謄本をお渡し致します。
⑨相続の遺産分割協議書を作成したい場合は、その手続も、司法書士が代行できますので、ご依頼ください。
相続した不動産の名義変更・相続登記と一緒に、遺産分割協議書の作成をご依頼いただくと、おまかせコースの場合は不動産の相続に関する遺産分割協議書の作成がセットになっているので費用の面でお得です。
電話受付時間 9:00〜17:00(土日祝を除く)
秀都司法書士事務所(東京都江戸川区)
相続した不動産の名義変更(相続登記)に必要な戸籍謄本の取り寄せ
法務局に提出する被相続人の出生からの戸籍謄本の取り寄せ
(ポイント)
亡くなった人の戸籍謄本を請求できる人は配偶者と直系親族(原則)
①亡くなった人の戸籍謄本を請求できるのは、原則として、亡くなった人の配偶者、亡くなった人の直系尊属(父・母・祖父・祖母)、亡くなった人の直系卑属(子・孫)です。
②直系の相続人から依頼を受けた専門家(司法書士・行政書士)は、直系の相続人の委任状があれば、亡くなった人の戸籍謄本を請求できます。
③第三者が戸籍謄本等を請求できる場合
戸籍に記載されている本人、本人の配偶者、直系尊属、直系卑属以外の人が他人の戸籍謄本等を請求する場合には正当理由(自己の権利行使または自己の義務履行をするために他人の戸籍の記載事項を確認する必要がある場合など)を具体的に示す必要があり、正当理由を疎明する資料の写しの提出を要する場合があります。
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